The last nightーあの日みたものはー
「そういう事だから」

あたしは学校を出て深鈴に電話をかける。

プルルルル、プルルルル、プルルr

3回目のコールでようやく気付いたのか着信を拒否られる。

「どいつも、コイツもっ」

こういうところが短期だと言われるのだろうか。

プルルル、プルr

「あ、おばさん?ごめん、深鈴にかけたんだけど切られちゃって…」

『え、そうなの?』

「うん、それで深鈴どこにいるかわかる?」

『あぁ、それなら今日はお墓参りに行ったわよ?』

さっすがおばさん、いやおばさま。有能である。

「ありがとう!ごめんね、いきなりかけちゃって」

『いいよ、これくらいのこと!それより、蘭奈ちゃん学校は?」

げっ、痛いところを突かれる。

「ま、まぁその件はまた今度…あはは…」

『そうね、今回はなかったことにして…みーちゃんの側にいてあげて?たぶん、今のみーちゃんには私たちじゃない誰かと一緒にいる事が大切だから』
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