The last nightーあの日みたものはー
そんな事、みんなが思ってるさ。

「今日のところはもう帰ろうぜ。帰宅時刻過ぎてるし、ここに居たって今の俺たちには何もできない」

「そう、だ、ね…」

いつもクラスで明るく、場の雰囲気をいい方向へ変えていく春井がこれほどまでに落ち込んでいるのは、初めてみる光景だった。

「ほら、行くぞ。送るから」

「…うん、ありがと…」

そうして俺たちは及川と最後に会話をしたこの場所を跡にした。
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