幼なじみは煩わしい?!
冬生とわたしは隣の席同士で
乃蒼ちゃんは私の前の席
冬生の前の席には冬生の親友
苑田 歩夢(そのだ あゆう)くんがいる

学校でも学校が終わったあとでも
大体この4人で過ごすことが多い

「じゃあ晴生はー……苑田の前の席な」

先生がそう言うと

「いや、俺あの子の隣がいいです」

と私の方を指さした。

「葵の隣かぁ……」

冬生が隣の席にいるし埋まっているため
先生も悩んでいるみたいだった

ていうかわたしの隣とかなんで?!
全然知らない人だしどういうこと?!

もちろんわたしは転校生とは
初めましてだしどこかで会ったことも
喋ったこともない

「葵の隣は埋まってるから廊下側の1番後ろに座ってくれ」

先生がそう言ったためなんとかなったが
ぶっちゃけこの席は神席と言っても過言
ではないため助かった
冬生は確かに煩いけれど安心感は抜群だ
他の人が隣になるとか気が気じゃない

「あいつまじふざけてるだろ。瑚陽の隣とか喧嘩売ってんのかよ」

「まぁまぁ、そんな怒るなよ〜」

怒っている冬生を歩夢くんがなだめている

完全にお怒りモードでピリピリした空気が
漂っている

だけど私に任せて
今から魔法をかけます

「冬生~今日うちくる?夕食作るから
一緒に食べよ」

「え?!まじ?!今日めっちゃいい日じゃーん!瑚陽に誘われるとかもう俺学校早退レベルなんだけど」

ほらね、私がちょっと誘えば機嫌は元通り
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