いつでも側に〜一途な両片想い〜
鈴が高校生になる頃だった。あれだけ、勝手な行動をしていた母親の姿を見かけなくなった。
撮影所やスタジオ入りも、鈴が一人で現れる。
玲子が四六時中ついてきていたので、専属のマネージャーはついていなかったが、一人となると話は変わる。鈴ほどの出演数を誇る女優となれば、マネージャーをつけなければ危ない。
話を聞いた直人は、事務所の社長としてではなく、鈴の馴染みのお兄ちゃんとして話を聞く。鈴の警戒心をなくし、素直に話をしてもらうためだ。
「最近、お母さんを見ないね」
「えっ?あっ、うん……」
カメラの前とは全く違う素の鈴が返事をする。
「体調でも悪いのか?」
「ううん」
「何があった?」
「彼氏が出来たから……」
「……。家にも帰らないのか?」
「たまに……」
撮影所やスタジオ入りも、鈴が一人で現れる。
玲子が四六時中ついてきていたので、専属のマネージャーはついていなかったが、一人となると話は変わる。鈴ほどの出演数を誇る女優となれば、マネージャーをつけなければ危ない。
話を聞いた直人は、事務所の社長としてではなく、鈴の馴染みのお兄ちゃんとして話を聞く。鈴の警戒心をなくし、素直に話をしてもらうためだ。
「最近、お母さんを見ないね」
「えっ?あっ、うん……」
カメラの前とは全く違う素の鈴が返事をする。
「体調でも悪いのか?」
「ううん」
「何があった?」
「彼氏が出来たから……」
「……。家にも帰らないのか?」
「たまに……」