いつでも側に〜一途な両片想い〜
 鈴には悪いが、直人はチャンスだと思った。高校生とはいえ放ったらかしにして、更には鈴の収入で遊んでいるのだろう。

「生活はどうしてる?」

「えっ、適当に……」

「お金は?食費とか掛かるだろう?」

「たまに、一万円札が一枚置いてある」

「なっ!?」

 玲子は、鈴の収入で贅沢三昧の生活をし、鈴にはそれだけしか渡していないのか…

 すぐには無理だが、母親から解放しなければと思う。

 これから、証拠集めも必要だろう。

 まずなりより、鈴を保護しなければ……。

 前社長である父親に連絡した。体調も安定し、引退した今は実家で、母とのんびり過ごしている。

 鈴のことを心配していた父は二つ返事で連れてくるように言っている。

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