いつでも側に〜一途な両片想い〜
「そのつもりですが、畑中さんの力が必要です」

「もちろんです。いくら保護者であっても、子供の給料を使う権利はありません。法律でも、本人のものとされています。親は子に変わり管理をするべきであって、勝手に使うなんてもってのほかです。協力は惜しみません」

 鈴の父親と直人は、鈴を自由にするために動き出す。

 鈴の母親は、まさか別れた夫が弁護士になり、会いに来たことに驚く。

「何よ今更」

「俺は君に鈴を任せたことに後悔しかない」

「どういう意味?」

「鈴に働かせて、自分は娘の稼いだお金で贅沢三昧。ありえない」

「親が子供のお金を使って何が悪いの?」

「その考え方から間違っている。裁判をしてもいい」

「はあ?返すものなんてないわよ」

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