婚約破棄から始まる恋~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
フローラの次の婚約者に白羽の矢が立ったのがレイニー。
わたしが推薦したんだけれどもね。
ローズ様もすぐに乗り気になってくれたわ。
だからガーデンパーティーも急遽開催してくれたのよ。その日に二人を会わせる目的でね。
それとエドガーに会うことも目的の一つだった。
それにしてもまさか、わたしたちの与り知らぬところでフローラとレイニーが知り合いになってるなんて思いもしなかったわ。これって、まさしく運命の赤い糸よね。
レイニーなんて、愛称で呼ばせたあげく、次の日なんて二人で昼食を取る手筈を整えていたんだもの。ちゃっかりしてるわ。
わたしはあの日のことを思い出しながら、紅茶を飲んでナッツがのった豪華なチョコレートケーキを頂いた。フローラも落ち着いたのか紅茶を手にしている。
「これ、すごくおいしいわ」
チョコレートケーキだから重そうに見えたけれど、口に入れたらふわっとクリームが蕩けていった。
「このチョコレートケーキ、新作なのよ」
ケーキの断面を見るとココアのスポンジケーキと二種類のクリームの層がいくつも重なっている。表面はチョコレートでコーティング、トッピングにはアーモンドとキャラメリゼされた三種のナッツ。そのうえに金箔があしらわれている。ゴージャスすぎるわ。
「新作? まだ何かやってるの?」
ちょっと自信ありげに微笑んでいるフローラに疑問を投げかける。
テンネル家との契約は解消になったと聞いていたはずだけど。
彼女がテンネル家のために複数の仕事を引き受けていたことは知っている。すでに出来上がって商品化するだけに準備されていたものもあったとか。
わたしが推薦したんだけれどもね。
ローズ様もすぐに乗り気になってくれたわ。
だからガーデンパーティーも急遽開催してくれたのよ。その日に二人を会わせる目的でね。
それとエドガーに会うことも目的の一つだった。
それにしてもまさか、わたしたちの与り知らぬところでフローラとレイニーが知り合いになってるなんて思いもしなかったわ。これって、まさしく運命の赤い糸よね。
レイニーなんて、愛称で呼ばせたあげく、次の日なんて二人で昼食を取る手筈を整えていたんだもの。ちゃっかりしてるわ。
わたしはあの日のことを思い出しながら、紅茶を飲んでナッツがのった豪華なチョコレートケーキを頂いた。フローラも落ち着いたのか紅茶を手にしている。
「これ、すごくおいしいわ」
チョコレートケーキだから重そうに見えたけれど、口に入れたらふわっとクリームが蕩けていった。
「このチョコレートケーキ、新作なのよ」
ケーキの断面を見るとココアのスポンジケーキと二種類のクリームの層がいくつも重なっている。表面はチョコレートでコーティング、トッピングにはアーモンドとキャラメリゼされた三種のナッツ。そのうえに金箔があしらわれている。ゴージャスすぎるわ。
「新作? まだ何かやってるの?」
ちょっと自信ありげに微笑んでいるフローラに疑問を投げかける。
テンネル家との契約は解消になったと聞いていたはずだけど。
彼女がテンネル家のために複数の仕事を引き受けていたことは知っている。すでに出来上がって商品化するだけに準備されていたものもあったとか。