婚約破棄から始まる恋~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
「一応ね、ブルーバーグ侯爵家に打診はしたのよ。王子妃にどうかって」
「「うん、うん」」
マジですか?
わたしとアンジェラはカトラリーを皿に戻して聞き逃すまいと、全身が耳になったように身を乗り出した。
「こちらもいろいろと考えてはいたのよ。でもね……」
「「うん、うん」」
次の言葉を待つわたしたちをチラッと見ながら
「侯爵から王子妃と研究の両立は難しいのではないかと言われたのよ」
ガクッと肩を落として残念そうに語るローズ様。
「あー」
わたしは思わず声を出してしまったわ。
ローレンツおじさまの言い分もわかるわね。
ブルーバーグ家に婿入りするわけではなく、嫡男がいるからそもそも無理だけど。
王子妃だとその役目も担わなくてはいけないものね。
それにしてもフローラのためとはいえ王家からの結婚話を断ったのね。
今にして思えばよい決断だったとは言えないわね。しょうがないことだけど。
「それは……なんとも。正論のような気がしなくもないですわね」
「そうなのよ。アンジェラ。あれだけの逸材を王家という籠の中に閉じ込めては、宝の持ち腐れになってしまうかもと考えてしまったのよ。だから無理強いはしなかったの」
「「うん、うん」」
マジですか?
わたしとアンジェラはカトラリーを皿に戻して聞き逃すまいと、全身が耳になったように身を乗り出した。
「こちらもいろいろと考えてはいたのよ。でもね……」
「「うん、うん」」
次の言葉を待つわたしたちをチラッと見ながら
「侯爵から王子妃と研究の両立は難しいのではないかと言われたのよ」
ガクッと肩を落として残念そうに語るローズ様。
「あー」
わたしは思わず声を出してしまったわ。
ローレンツおじさまの言い分もわかるわね。
ブルーバーグ家に婿入りするわけではなく、嫡男がいるからそもそも無理だけど。
王子妃だとその役目も担わなくてはいけないものね。
それにしてもフローラのためとはいえ王家からの結婚話を断ったのね。
今にして思えばよい決断だったとは言えないわね。しょうがないことだけど。
「それは……なんとも。正論のような気がしなくもないですわね」
「そうなのよ。アンジェラ。あれだけの逸材を王家という籠の中に閉じ込めては、宝の持ち腐れになってしまうかもと考えてしまったのよ。だから無理強いはしなかったの」