婚約破棄から始まる恋~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
レイ様からの手紙
「レイニー殿下……って、とても……」
レイニー殿下?
学園の昼休み。
生徒がいっぱいの学生食堂で昼食を終えた私は一人でディアナを待っていました。独りぼっちな寂しさを紛らわせるために紅茶を飲んでいたところにふと聞こえた会話。
隣のテーブルから?
「もしかして、お知り合いなの?」
「いえ。そういうわけでは……」
レイニー殿下って、レイ様のことよね。
思いがけず聞こえた名前に驚いて会話の元を探ってみました。
「誤解なさらないでね。ちょっと……ね」
なにやら思わせぶりなセリフを口にした令嬢は、すぐに恥ずかしそうに扇で顔を隠してしまいました。
あの方はシュミット公爵令嬢ビビアン様だわ。
隣のクラスだから話をすることはないけれど、顔は知っています。
オレンジがかった豊かな金髪と少し吊り上がった琥珀の瞳。勝気そうに見える顔立ちは整っていて、華やかさがあってとても魅力的な方です。
ディアナと並んだら場が一段と華やぐのではないかしら。
地味な私とは比べ物にならないくらい美しいご令嬢。
羨ましいわ。
レイニー殿下?
学園の昼休み。
生徒がいっぱいの学生食堂で昼食を終えた私は一人でディアナを待っていました。独りぼっちな寂しさを紛らわせるために紅茶を飲んでいたところにふと聞こえた会話。
隣のテーブルから?
「もしかして、お知り合いなの?」
「いえ。そういうわけでは……」
レイニー殿下って、レイ様のことよね。
思いがけず聞こえた名前に驚いて会話の元を探ってみました。
「誤解なさらないでね。ちょっと……ね」
なにやら思わせぶりなセリフを口にした令嬢は、すぐに恥ずかしそうに扇で顔を隠してしまいました。
あの方はシュミット公爵令嬢ビビアン様だわ。
隣のクラスだから話をすることはないけれど、顔は知っています。
オレンジがかった豊かな金髪と少し吊り上がった琥珀の瞳。勝気そうに見える顔立ちは整っていて、華やかさがあってとても魅力的な方です。
ディアナと並んだら場が一段と華やぐのではないかしら。
地味な私とは比べ物にならないくらい美しいご令嬢。
羨ましいわ。