婚約破棄から始まる恋~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
「エルザ。ディアナを呼んでくれるかい?」
レイニー王子殿下は私をソファに座らせながら侍女に声をかけました。
ディアナとは知り合いだったのですね。親しそうに名前を呼んでいらっしゃいます。
「あの……」
「ああ、そうだった。自己紹介がまだだったね。俺はレイニー・グリセア。一応第三王子をやっている」
「それから、おいで」
レイニー王子殿下が手招きすると、子猫ちゃんを抱いた金髪碧眼の天使のような男の子がコトコトと歩いてきました。
「僕はリチャード・グリセア、五才です。それとこの子はマロン。男の子なんだ」
子猫ちゃんの紹介までして下さいました。薄茶色の毛並みだからマロンなのかしら? のんきにそんなとこを考えていると
「この子は兄である王太子の子供なんだ。俺にとっては甥っ子だね」
なんて、衝撃的なことをさらりとおっしゃって、リチャード殿下の頭をクシャクシャと撫でています。なんとなく想像はついてましたけど、つまりお二人とも王族なんですね。私、ここにいていいのかしら? すごく場違いでは? と思いつつも、気を取り直して
「初めまして、私はブルーバーグ侯爵家の長女フローラでございます。助けていただきありがとうございました」
私はカーテシーをして自己紹介をしました。やっとお互いの名前がわかってほっとしました。
レイニー王子殿下は私をソファに座らせながら侍女に声をかけました。
ディアナとは知り合いだったのですね。親しそうに名前を呼んでいらっしゃいます。
「あの……」
「ああ、そうだった。自己紹介がまだだったね。俺はレイニー・グリセア。一応第三王子をやっている」
「それから、おいで」
レイニー王子殿下が手招きすると、子猫ちゃんを抱いた金髪碧眼の天使のような男の子がコトコトと歩いてきました。
「僕はリチャード・グリセア、五才です。それとこの子はマロン。男の子なんだ」
子猫ちゃんの紹介までして下さいました。薄茶色の毛並みだからマロンなのかしら? のんきにそんなとこを考えていると
「この子は兄である王太子の子供なんだ。俺にとっては甥っ子だね」
なんて、衝撃的なことをさらりとおっしゃって、リチャード殿下の頭をクシャクシャと撫でています。なんとなく想像はついてましたけど、つまりお二人とも王族なんですね。私、ここにいていいのかしら? すごく場違いでは? と思いつつも、気を取り直して
「初めまして、私はブルーバーグ侯爵家の長女フローラでございます。助けていただきありがとうございました」
私はカーテシーをして自己紹介をしました。やっとお互いの名前がわかってほっとしました。