婚約破棄から始まる恋~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
「少し、切り傷とかすり傷がありますが、気になさる必要はないかと思います。ただ、万が一のために化膿止めの薬をお飲みください」
「診察してくださってありがとうございます」
たいしたことはなくてよかったです。これでレイ様も安心なさるでしょう。いつの間にかドアを叩く音も聞こえなくなりました。今頃は大人しくソファに座って待っていらっしゃることでしょうね。
先生から紙包みを受け取ると、侍女が用意してくれた水で薬を飲みました。
はあ。やっと落ち着きました。
リッキー様も一緒にお水を飲んでいます。診察の間、ジッと真剣なお顔で見ていましたから緊張していたのでしょうね。
「ぷはー」
一気に飲んだからかリッキー様の口から盛大な息が漏れました。その様子がかわいらしくて、笑みがこぼれてきます。子供は天使ですね。
「フローラ様。よろしいでしょうか?」
室内履きをエルザに履かせてもらって居住まいを正していると先生の声がしました。
「はい」
話があると言われてましたものね。先生とは面識もないのでどんな要件なのか想像もつきません。
先生は私の前で片足つき跪まづくと私の手を取りました。
「診察してくださってありがとうございます」
たいしたことはなくてよかったです。これでレイ様も安心なさるでしょう。いつの間にかドアを叩く音も聞こえなくなりました。今頃は大人しくソファに座って待っていらっしゃることでしょうね。
先生から紙包みを受け取ると、侍女が用意してくれた水で薬を飲みました。
はあ。やっと落ち着きました。
リッキー様も一緒にお水を飲んでいます。診察の間、ジッと真剣なお顔で見ていましたから緊張していたのでしょうね。
「ぷはー」
一気に飲んだからかリッキー様の口から盛大な息が漏れました。その様子がかわいらしくて、笑みがこぼれてきます。子供は天使ですね。
「フローラ様。よろしいでしょうか?」
室内履きをエルザに履かせてもらって居住まいを正していると先生の声がしました。
「はい」
話があると言われてましたものね。先生とは面識もないのでどんな要件なのか想像もつきません。
先生は私の前で片足つき跪まづくと私の手を取りました。