婚約破棄から始まる恋~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
「先生。お互いに頑張りましょうね」
「はい」
なんの因果か、レイ様に連れてこられた王宮でこんな出会いがあるとは思ってもいませんでした。しかし、ここで感慨に耽ってばかりではいけないわ。大事なことを忘れるところでした。
「先生。ちょっとお座りになりませんか?」
立ったままだった先生を促して向かい側のソファに座ってもらいました。
やけに静かだなと思ったらリッキー様は、私に身を預けるようにして寝息を立てています。座った姿勢のままではきついでしょうから、膝枕をしてあげました。もう少し寝入ったらベッドに寝かせるようにすればいいでしょう。
侍女が持ってきてくれた毛布を掛けてあげたら、マロンはリッキー様のお腹の上に寝そべりました。毛布はフワフワして気持ちいいですものね。
侍女が紅茶とお菓子を運んできてくれました。
テーブルの上に温かい紅茶が湯気を立てています。
診察の後に一息つけるようにレイ様が配慮してくださったのかしら?
私は一旦気持ちを落ち着かせるために紅茶を口にしました。ミントが加えてあるのでしょうか? 清涼な口当たりに心の中も爽やかな空気に満たされたような気がしました。
それでは、お話を聞かせてもらいましょう。
「はい」
なんの因果か、レイ様に連れてこられた王宮でこんな出会いがあるとは思ってもいませんでした。しかし、ここで感慨に耽ってばかりではいけないわ。大事なことを忘れるところでした。
「先生。ちょっとお座りになりませんか?」
立ったままだった先生を促して向かい側のソファに座ってもらいました。
やけに静かだなと思ったらリッキー様は、私に身を預けるようにして寝息を立てています。座った姿勢のままではきついでしょうから、膝枕をしてあげました。もう少し寝入ったらベッドに寝かせるようにすればいいでしょう。
侍女が持ってきてくれた毛布を掛けてあげたら、マロンはリッキー様のお腹の上に寝そべりました。毛布はフワフワして気持ちいいですものね。
侍女が紅茶とお菓子を運んできてくれました。
テーブルの上に温かい紅茶が湯気を立てています。
診察の後に一息つけるようにレイ様が配慮してくださったのかしら?
私は一旦気持ちを落ち着かせるために紅茶を口にしました。ミントが加えてあるのでしょうか? 清涼な口当たりに心の中も爽やかな空気に満たされたような気がしました。
それでは、お話を聞かせてもらいましょう。