最強な俺様と激甘な王子様
それよりもその二人に、声を大にして言いたい。

私の平和な学校生活を返してと。

こんなことになるなら、中庭でお弁当なんかするんじゃなかった。

後悔先に立たずとはこのこと。

「はぁ~ぁ。」

欠伸ともため息ともつかない声がした。

え?まさかまた?!

恐る恐る周囲を確認すると。

「お前らさー、少しは場所選べよ。」

ガサガサっと葉が擦れるような音と共に、木の枝に凭れるように座ってる男と目が合った。

何故あんなところに。

どうやって登ったんだろう。
冗談抜きで野生動物みたい。

そこに気を取られてるうちに、いつの間にか彼女らの姿はなく。


「お前もよく絡まれるな」

「だ、誰のせいですか!」

「さあ?」

じゃないし、元はと言えばそっちの方から話し掛けてきたのが原因なのに。



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