最強な俺様と激甘な王子様
放課後の中庭

なんとなくそこに足が向いて。

大きな桜の木の下、木陰でちょうど日差しも遮られながら、すやすやと眠るのは

―煌賀 玲生―

イケメンは寝顔も完璧らしい

ほんの少し開いた口元が艶かしくて、咄嗟に身構えてしまった

なにかあるわけでもないのに。

用があったとか約束していたとか、そんなのはない。

けれど、私は無意識に彼の眠る隣に腰をおろしていた。


木にもたれ、足をぐんと伸ばし、空を見上げたまま目を閉じる


なんだろう
この感じ、、、ほわほわと芯から温かくなるような。


「、、、んー、、、、」

あ、起きたのかな?

綺麗な目元がゆっくりと開かれる

ばちっ、と視線がぶつかってふっと逸らした。


「、、、なに、お前、、」

「あー、、、ごめんなさい。なんとなく来たら、あなたが寝てたのでとりあえず座ってました」

「ふーん。」


さくっと立ちあがり、無言でこちらを見下ろしてくる。


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