好きになってごめんなさい

恋の始まり


「羽美ごめんおまたせ。急いで着替えに行かないと。」

高1になって初めての授業が体育とかついてる。
しかも羽美のクラスと合同だし。

「私も羽美のクラスがよかったなぁ…。」

これからまだ1年間このクラスで過ごさなきゃいけないって考えたら、一気に気分が重くなる。

「頑張ってとしか言えないわ」

「そうだよね…あっ。」

「どうした?なんかあった?」

「なんでもない。」

いや、なんもなくない。
今すれ違うときに目が合ってしまった。
なんとなくすれ違った相手が気になって無意識で振り向いたら
あれは完全に相手も私のこと振り向いてた…と思う。


いや違う。あれは絶対私に振り向いたんじゃない。
目が合った気がしたのも私が意識していたから。
そんなわけない。目が合うなんてありえないことなんだから。



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