愛され婚。〜カタブツ副社長は、私の前では溺愛体質を隠しきれない。〜
***
「……どう? 実花が気に入ったものを選ぶといい」
「え、こんな高そうですよ」
あれからすぐに婚姻届を提出し、とんとん拍子で結婚式場やドレス等が決定して行き最後に結婚指輪をどうするかを話し合い中。
「大丈夫だ、実花のためならいくらだって出してやる」
「そんなこと言わないで下さい……もう」
優さんは、副社長の皮が剥がれたかのように私を甘やかすようになった。秘書さん曰く、激甘なんだとか……。
「ふふ、実花さん愛されてますね……今人気なのはこちらです。シルバーリングに桜ダイアモンドが描かれていて両端の石は変更出来るんですよ」
「可愛い……」
「リングもゴールドとシルバーで選べます。シンプルなので選ばれる方多いんですよ」
ジュエリーデザイナーの三ツ矢さんに丁寧に説明してもらえて遠慮していた私もワクワクしていた。
その後、家へ帰り玄関を開けて入ると優さんは「実花」と呼び後ろからぎゅっと抱きしめた。