キレイで頭が良くても、振り向いてもらえない女
【瑠璃子side】
「ちょっとキツかったかな。本当は好きなはずなのに、友達なんて」

「恋人未満じゃないの」

 瑠璃子から嘲笑が漏れる。

「笑えるわね。嫌いにならないかしら?」

 瑠璃子も同じだった。

「あんなこと、言わなきゃよかったかしら?」

 明日、どんな顔して話そう。

【瑠璃子side End】


 次の日、瑠璃子は学校でいつも通り過ごそうと思ったが、失敗に終わった。琢磨だけでなく、クラスメイトに話すにもぎこちなくなった。

「瑠璃子、どうしたんだ?」

「何でもないわよ」

「なんかおかしいぞ」

「いつもの私よ」

 取り繕っても、意味がなかった。

「気にしてるのか、昨日のことを?」

「分かっちゃう?」

「誰が見てもな」

「ふう。気にしないのが無理でしょ」

「だよな」
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