エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない
「会えなくなるわけじゃないので」
「それじゃ今夜も一緒に過ごそう」
「今夜ですか?」
「すっかり楓中毒らしい。想像しただけで力が漲ってくる」
雅史はいたずらっぽく笑いながら、自分の下腹部を指さした。
なにも纏っていないそこは、放熱したあととは思えない状態になりかけている。
反射的に目を逸らしたが頬が真っ赤になるのは避けられない。
「そう照れるな」
卑猥なのに、弾む鼓動を制御できない。
「そんな顔もまた格別だな、楓は」
雅史の逞しい胸に抱き寄せられた。
いっそこのまま離れずにいたい。
そんな願いでいっぱいになるほど、彼への想いが大きくなっていた。