エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない

「愛してる」


唇を離す間際、彼女にだけ聞こえるように甘く囁く。

ここへくるまでの道のりは決して平坦ではなく、ふたりのはじまりも褒められたものではなかった。あの夜がなければ、今とは違う未来が訪れていたのかもしれない。

彼女のあのひと言がなければ――。
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