エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない
「どうして……」
願った通り雅史に抱かれて幸せな朝を迎えられると思っていたのに、やってきたのは想像していたものとは違う朝だった。
(ひと晩だけ一緒に過ごせば満足するんじゃなかったの?)
強く願えば彼に手が届くのではないかなんて、浅はかにもほどがある。自分の欲深さに呆れ、それもろとも夢のような昨夜の時間を洗い流すように熱いシャワーを頭から一気に浴びた。