俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
そのせいでよく夜に出歩き、名前も知らない女と一夜を過ごすこと少なくなかった。こちらが声をかけなくても近寄ってきたので都合が良かった。
そんな堕落した日々が続き、とある日、母に騙される形でこはるやその母であるいつきと再会したことが始まりだ。
久しぶりに会ったこはるは少女からひとりの女性へと成長しており、その姿に目を奪われた自分がいた。
正直に言えば、今まで出会ってきた女の中でも一番好みのど真ん中をついていた。元々女優である母親に似て整った顔をしていたが、それでも少女だったために女としては興味すら持てていなかった。昔は自分の妹のように思っていたと思う。
だが、ときが経って気がつけばこはるは美しく成長していた。
会って話しかける。ただそれだけのことが今までにないくらい緊張してしまい、素直に「綺麗になった」と褒めることすら叶わなかった。