俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜

 内山がちらちらとバックミラー越しに俺の顔を覗き見ていることが伝わり、眉根を寄せながら声をかける。

「…………なんだ不躾に」

「いえ、すみません」

「なんだ、何かあるなら言ってみろ」

 内山はどこか目を彷徨わせてから少しの間考え込み口に出した。

「玲二様の様子からなにかあったのかなと思いまして……本日のこはるさんも様子がおかしかったですし」

 内山は強面ではあるが、以外と気遣いやの面が垣間見えるところがある。
 長年の付き合いから俺の心の機微に気づいたのだろう。

 確かに内山になら相談してみてもいいかもしれない。俺は自分の内心を打ち明けるようにぽつぽつと語り出した。
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