俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜

 今から告げるつもりの言葉のせいで、心臓が飛び出しそうなほど跳ねている。緊張で手汗が滲んだ。こくりと唾を飲み込み、私は固い面持ちで告げたーー。


「赤ちゃんができたの」



 一拍おいて玲二はこちらへ顔ごと向ける。予想外の言葉だったのか、ぽかんと間抜け面をしているのが面白い。

「…………まじか?」

「うん、大マジ。……妊娠2ヶ月だって」

 平なお腹を摩りながら答える。
 未だ膨れる兆しはないものの、ここに新たな生命が宿っていると思うと不思議な感覚を覚えるものだった。

 目を瞬き唖然とした様子だった玲二は、次の瞬間立ち上がった。そして私に身体を向け、膝をつく。
 玲二には珍しい緊張しい面持ちで私の手を握った。
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