俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
「…………嬉しい。お前をーーいや、お前たちを必ず幸せにする」
「うん」
「……………だから、俺の子を産んでくれないか?」
真摯な顔つきをする玲二と視線がかち合う。その瞳は一所懸命で一途な感情が見て取れる。
私は頭を縦に振り、自然と溢れる笑顔で口にする。
「もちろん。私はあなたの子を産みたい……………私だってあなたと、お腹の中のこの子を幸せにするから」
「……っ、ありがとう」
玲二は瞳を閉じたながら、私の背中に手を回した。彼の温もりが服越しに伝播し、心が凪いでいくのがわかった。強いくらいの力の包容は彼の想いの強さを表しているようで。
私も自然と目を閉じ、この幸せに浸るのだった。