俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
「……っ!」
思わず玲二の胸を突き飛ばし、触れた唇を拭った。今まで以上に心臓が早鐘を打っているのが自分でも分かった。
玲二は不遜な表情で黒髪をかきあげる。
「ごちそうさま。次は夫婦になってからな」
「……っ! こ、このっ、変態!」
怒りを露わにする私を尻目に、玲二はすたすたと部屋を去っていった。
呆然ととじられたドアの前で立ち尽くす私。
「…………これからどうなるんだろう……」
混乱する頭でぽつりと呟いた。