俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
「あなたって本当に最低な男ですね。そんなクズにキスされた私は可哀想な女です。セクハラで訴えますよ」
「……ああ、そんなこともあったな。てかお前、キスくらい演技で何回もしたことあるだろう? 1回や2回、減るもんじゃあるまいし、気の短いやつだな」
「あなたがそれを言いますか」
気の短いやつ。
そんなこと自分が気に食わないことがあればすぐ不機嫌になる玲二に言われたくなかった。
玲二の言った通り演技の延長線上でハグやキスなど経験はある。だからといって、日常で軽くしようとは思わないし、むしろ個人的には大切にしたいものだと考えていた。
本当に玲二とは気が合わない。
そう考えていると、車がゆっくりとブレーキをかけて止まった。