俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜

 苦手なはずなのに。
 どうしてこんなにも彼の体温は私を落ち着かなくさせるのだろう。

 女遊びが派手な様子はよく見ていたのに。
 異性と抱き合うことも玲二は慣れっこだろう。

「は、離してください……色んな女性と親しい玲二さんにはわからないかもしれませんが、普通こんなことしません」

「俺たちは普通の関係じゃない。すでに夫婦だ」

「……っ、ふざけないでください」

 胸元を押しやり、抵抗の意を示す。
 だが力の差がありすぎて、玲二はびくりとも動かなかった。私も緊張で体に力が入ってないことも関係あるだろう。

 私を抱きすくめる玲二はすぐに反応を示すことはなかった。けれど。



「ーーーーふざけてなんかない。俺は本気だ」


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