俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
「わ、私たち夫婦になったんですし……さすがに今、子どもができちゃうのはお仕事的に困りますけど、ひ、避妊さえしてくれれば……」
「……っ」
抱かれたくないと思っていたはずなのに、今この瞬間、目の前の幼馴染の温もりを求めていた。
赤くなる顔を見られたくなくて俯きながら言葉を発する。
あとになって思う。
このとき玲二がどのような表情をしているのか確かめなかったことに悔いが残ることをーー。
「……っきゃっ」
勢いよく身体を抱き上げられた私は膝の裏と背中に手を回され、いわゆるお姫様抱っこをされた。
玲二の突然の行動に驚きの声をあげるが、彼は気にすることなくどこかへ連れて行こうとする。そして辿り着いたのはーー寝室だった。