初恋は海に還らない
真実はいつも残酷
──翌日。
全てを告白した時の両親の表情を、この先忘れることはないだろう。
酷く傷付いて、苛立って、悲しんで、何故もっと早く相談してくれなかったんだと、母には泣かれ、父には髪の毛をくしゃくしゃに撫でられた。
少しも幻滅されなかったし、抱き締めてもらえた。
祖父母の家の居間で、久しぶりに本来の家族としてあるべき姿を取り戻した私達を見て、祖父母は嬉しそうに笑っていた。
打ち明けてよかった。心からそう思えた。そして、とても洸に会いたくなった。