君の隣だから、笑顔。〜あまのじゃく男子は、いつもイジワル〜
私が黙っていると、優空ちゃんはふてくされたように言った。

「…信じないなら、それでもいいのよ。私を、ウソを言う悪者扱いしたってね」
ボソボソとささやく優空ちゃん。私に背を向けて、落ち込んでいるように見えた。

悪者って……。そう言われると罪悪感が刺激されて、私は慌ててフォローした。

「ゆっ、優空ちゃんを信じれないんじゃないの! ただ、突然過ぎてびっくりしたって、だけで……」

「じゃあ信じてくれるのね!」

バッと振り返り、私をまっすぐに見つめてきた優空ちゃんは、さっきの表情から一転、瞳がキラキラしているようにさえ見えた。

私が決めかねていると、優空ちゃんは「どっちなの、ねぇ」と私の肩を掴んだ。それが、訴えているようにしか見えなくてーー。
私は、小さくうなずいた。

「信じるよ…優空ちゃん。佳那にも、一応聞いてみる……」

「よかった、信じてくれるんだ!」
優空ちゃんはニコっと笑い、私をじっと見つめてきた。

「さぁ、そろそろ秋元さんが戻ってくる頃よ?」
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