君の隣だから、笑顔。〜あまのじゃく男子は、いつもイジワル〜
「そう言えば、今日のロングホームルーム、体育祭実行委員を決めるらしいわよ」
並んで登校していた優空ちゃんがそういうのを聞いても、私は何も思わなかった。
だって、委員…なんて、私には雲の上の言葉だし。やりきれる気もしないから、やる気もないし。
生徒会を断ったのもそういう理由。
「それがどうかしたの?」
私が首を傾げると、優空ちゃんはダダっと小走りで私の横をぬけ、ぬっと私の前に立った。
「わっ…急にどうしたの?!」
私が驚いて立ち止まると、優空ちゃんは「お願いがあるの!」と、手を合わせた。
「お願いって…まさか」
今、実行委員の話してたよね? ってことは……。
「私、実行委員やらないからね?!」
私が叫ぶと、優空ちゃんは「そんな…」と、残念そうな顔をした。
やっぱ、私に実行委員やれってお願いしようとしてたんだね。
「そうとは言わず…お願いみゆうちゃんっ」