君の隣だから、笑顔。〜あまのじゃく男子は、いつもイジワル〜
「じゃあ、みゆうちゃん…そういう訳だから、やってくれるわよね?」
私をのぞきこんでくる優空ちゃん。
その優空ちゃんの瞳が、思いのほか大きいのに驚いた。
髪と同じ、濡鴉の色。どこまでも、まっ黒な。
ーーあぁ、いけない。
その目に吸い寄せられていた意識を慌てて戻し、私はうなずいた。
友達の恋だもんーー応援…、しなきゃ。協力、しないと、ね。
すると、優空ちゃんの真っ黒だった目が、光に反射して輝いた。
「本当にありがとう、みゆうちゃん」
「ううん…全然っ。だってーー友達の、恋、だもんね……っ!」
私は自分に言い聞かせるように言って、優空ちゃんに『任せて!』と言った。
さっき感じた違和感は…無かったことにしよう。