六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【リメイク版】
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「………」


「あ、晃くんおかりなさーい」


「……ただいま?」


私より遅れて、晃くんが帰って来た。
 

ガチャッと鍵の開く音がしたから出てみたら晃くんで、やっぱり疑問符つきの返事だった。


「今日、大丈夫だったか?」


お夕飯を作っている途中だった私がキッチンに戻ると、晃くんがダイニングテーブルの椅子に鞄を置いて、私の方へやってきた。


「なんもなかったよ? 晃くん、手洗いうがい」


「……了解」


晃くんは洗面室へ消えていった。


言わなくてもわかっていると思うけど、帰ってすぐの優先事項だから、一応声掛けを。


洗面室から戻った晃くんが、今度は鞄からお弁当箱を出してキッチンへ来た。

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