六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【リメイク版】
「色んな学校のセキュリティが心配だね」
まさか盗難がそこまで頻発していたとは……しかも幼馴染が被害にあっていたなんて……。
「その度に新しいの用意しなくちゃで、母さんに負担かけた。盗んだ奴らは未だに赦せない。誰だかわかってないけど」
あー……晃くんも、奏子さんに負担かけたくないって特待取ったくらいだから……。
「なんか、晃くんなら大丈夫な気がしてきた」
話しているうちに、勢いこんでいた自分がバカらしくなってきた。
こういう晃くんだから、同居することに不安はなかったのに。
「なにが?」
「別に私の下着見たって、私が気まずくなるだけで晃くん気にしなさそうだし」
「え……それは……」
急に晃くんが口ごもった。
「さ、さすがに、それは俺も気恥ずかしい、と思う……」
ふいっとそっぽを向かれた。見える耳が少し紅い気がするんだけど……。
ちょ、私まで恥ずかしくなってきた! さっきその勢いがそがれたと思っていたのに!