惚れたら負け─お前のこと好きになった─
重たい体を動かして、階段を降りる。


「行ってらっしゃい。」


「1ヶ月も叶愛に会えないなんて〜もう、本当に、元気でね。電話とかもしてね。」


「あ〜うんうん、するする。」


本当に……いつからお母さんたちはこんなに過保護になってしまったんだろう……。


でも本当に過保護だったら年頃の娘と男子を一緒に住ませたりしないけどねっ!?


「じゃあ、行ってきます〜」


寂しいとか言いつつ、笑顔で出ていったお母さんたち。


1ヶ月会えないっていうのは確かに……少し寂しいかも……。


一ノ瀬くんと一緒だとそんなこと思う余裕もなくなりそうだけど…。


1時間か……。一ノ瀬くんが来るまで……。


私は…ご飯でも作ろうかな…。
< 121 / 176 >

この作品をシェア

pagetop