惚れたら負け─お前のこと好きになった─
「俺も行く。」


でも、まさか一ノ瀬くんまでついてくるとは思ってなくて…。


「叶愛に重い荷物、もたせられないだろ。」


「私、そんなか弱くないよ。」


「……俺を頼れよ。」


子犬のような目で見つめられて何も言えなくなってしまう。


「ありがとう。買いたいもの結構あったから、……助かる。」


「ん。」


こんなところ、誰かに見られたら大問題だけど、今はそんなこと考えられなかった。


「何買うの。」


「…えっと、シャンプーとか、洗剤系と、あとは普通に食べ物。」


「洗剤系って、絶対重いだろ。それを1人で買おうとしてたのか。」


「まぁ…うん。」


だってさ、突然荷物持ちなんて、自分から頼めるわけないじゃん。私のメンタルじゃ無理だよ…。
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