惚れたら負け─お前のこと好きになった─
バンッ!!


という音が鳴り響いた時、体がはねるとともに、私は確信した。


「い、一ノ瀬くんっ!これホラー映画!」


「ん、怖い?」


「あ、当たり前!」


恐る恐る画面に目を向けるけど、、やっぱり怖い。


こういうのって夢に出てきたり、後ろになにかいないかとか、凄く不安になっちゃうんだから。


「一ノ瀬くんっ、ごめん、私見れない」


焦る気持ちでそう放って、立ち上がった瞬間、一ノ瀬くんに腕を引っ張られて、気づいた頃には私は座ったまま一ノ瀬くんの腕の中に収まっていた。


テレビの方に顔を向ける形で……


「えっ、ちょっと…」


「見るって言っただろ」


な、にこの人。完全に面白がってる……


確かに、いいよって言ったし、私が見たいのないって言ったからいけないんだけど……
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