惚れたら負け─お前のこと好きになった─
たくさんたくさん、甘えてくれ。


「お願いしてもいいかな、洗濯物」


「あぁ」


「俺やってくるから、何かあったら連絡して。」


ポケットに入れたスマホを手に取って叶愛の方に向ける。


「うん、分かった。ありがとう」


何度も何度もありがとう、なんて言葉を口にする叶愛に、単に俺がやれば良かったことでこんなに罪悪感的なものをうませてるのが申し訳ないとすら思う。





まだ、足りねぇよ、叶愛。


もっともっと甘えて。


俺だけに。他のやつじゃなくて、俺だけに甘えて欲しい。



てか、、弱ってる叶愛もすげー可愛かったな、、


愛おしすぎた、可愛すぎた。



「あっつ、、」


Tシャツをパタパタして、風を送り込む。


ボッーとしないようにと顔を叩いたあとで、叶愛の部屋の前から離れて、洗濯機の元へと向かった。
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