惚れたら負け─お前のこと好きになった─
「なにその顔、可愛すぎ」


「っっ!?」


私ばっかりがこんな気持ちになるの……やだ……


「あ、あのっ!1回お願いします!」


私は、からかってくる一ノ瀬くんをおいて1人、屋台のおじさんに声をかけた。


「え?おい叶愛!」


「彼氏さん?君もやる?」


おじさんは私を追いかけてきた一ノ瀬くんにも優しく声をかける。


って、、一ノ瀬くん彼氏じゃないです!!


「…やります」


え、否定してよ……少しくらい。


「っ、早く倒せた方が勝ちね!」


なんだか一ノ瀬くんに負けたくなくて、そう意気込んだけど、結果は………


「はい、叶愛の負け」


1発で倒した一ノ瀬くんに対し…私は……
10発全部使っても……ダメだった。


「なんで、そんなに上手いの……」


既にいろんなことができるのに、射的の才能まであるなんて………
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