惚れたら負け─お前のこと好きになった─
「う、うん。一ノ瀬 煌空くん」


「へー、随分イケメンだね。叶愛の彼氏?」


「んっ!?」


突然の質問になにを飲んでいるわけでもないのに、思わずむせてしまう。


「違うよ!?」


「…良かった」


ん?しーくん??何が良かったのかな?


まさか、私に彼氏がいなかったこと!?


いや、そうだとしたら結構酷いけど…


「叶愛に伝えたいことがあってさ」


しーくんがそんなことを口にすれば、一ノ瀬くんはたちまち眉をひそめる。


「ど、うしたの?」


しーくんの表情、、すごく真剣で……私の目を真っ直ぐに見つめる。


しーくんは1度目を瞑って、それから一呼吸おいてその綺麗な瞳でもう一度私を見た。


そして………







「俺と婚約してください」







私は、しーくんの口から出た言葉に唖然とした。
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