惚れたら負け─お前のこと好きになった─
「ふ、みかちゃん…」


「一ノ瀬くんはあんまり叶愛に近づきすぎないで!私のだから!」


文香ちゃんの……


「ね!叶愛!」


突然同意を求められて、慌てて頷く。


「う、ん!私は文香ちゃんの友達だよ!」


「そういう意味じゃないんだけどなぁ、、」


不満げに項垂れる文香ちゃんの姿に申し訳なくなる。違うこと言っちゃったかな…。


「まぁ、いいや!叶愛早く新幹線乗ろう!!」


「あ、うん!じゃあ、今川くん呼んでくるね。」


友達と談笑している今川くんを呼びに行こうとすると、一ノ瀬くんに呼び止められた。


「叶愛は呼びに行かなくていい。」


「えっ?でももう新幹線の時間…」


「俺が呼んでくる。」


…??あ、あぁ!なるほどね、一ノ瀬くんは今川くんのこと大好きなんだな。
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