惚れたら負け─お前のこと好きになった─
とても、可愛くて、人気なんだけど……私は少し苦手、かな……、


トラウマとなった、中学時代の…クラスの子と同じ立ち位置だから、目をつけられたらどうしよう。


文香ちゃんは大丈夫と言ってくれるけど……。


「じゃあね、一ノ瀬くん、今川くん。」


文香ちゃんは、社交辞令のように淡々とそう言ってから、私の手を引いた。


文香ちゃんに手を引かれながら、振り返ったけど、一ノ瀬くんは何ともいえない表情をしていた。


「楽しかったね!!」


「うん!文香ちゃん、今日も一緒にいてくれてありがとう!」


素直に思ったことを伝えると、何故か小さく震え出した文香ちゃん。


「守るからね!叶愛が目つけられないように、ずっとそばに居る!!」
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