惚れたら負け─お前のこと好きになった─
「ありがとうございました。」


レンタル代を支払って、お辞儀をしてからお店の外に出た。


「の、、あ?」


私の名前を呼ぶ声。


この声はっ、


「一ノ瀬くんっ?」


声のした方を振り向くと、一ノ瀬くんは口元を手で覆った。


「やべぇ、」


「ん?」


意味ありげな言葉に首を傾げると、1度目を閉じ、開けた頃には私は一ノ瀬くんの腕に包まれていた。


「な、にっ!」


こんなに人がたくさんいる所で!
学校の人に見られたら、それこそ私の人生終わるよ!!


「一ノ瀬くん、離して…」


「見せたくない。」


、??どういうこと?


「叶愛〜?」


疑問を浮かべていた時、お店の方から文香ちゃんの声が聞こえて、私は慌てて一ノ瀬くんの体を押しのけた。
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