惚れたら負け─お前のこと好きになった─

私が特に何も気にせずに身体を洗って、お湯に浸かって、脱衣所の方へ出ようとしていた時だった。


「花衣さ〜ん」


「えっ、」


クラスの女王的存在の…女の子の声がしたと思ったら、脱衣所とお風呂の境目のところで、私を見下ろす女の子たちがいた。


しかも…桶みたいなものを持ってる…


待って、何か嫌な予感がする。


「あんた、身の程をわきまえろよ。」


案の定、そんな低い声がしたと思ったら、私の身体には…あっという間に、……冷水がかけられた。


ブルっと身体が芯から震える。


さ、寒い……。早く温まらないと…。


寒さに凍えて、お湯に浸かろうとすれば、女の子たちは服をきたまま乗り込んできて、私を引っ張った。