惚れたら負け─お前のこと好きになった─
「委員会、行ってやるよ。」


「なんでそんなに上から目線なんですか!」


私の言葉なんて無視して歩いていく一ノ瀬さん。


「あ、そうだ。お前名前は?」


「さ、早乙女 叶愛ですけど…」


「早乙女ね。あんた俺の名前知ってんの?」


「は、はい。女子がみんなキャーキャー言ってるので。一ノ瀬 煌空さんですよね。」


そう言うと、一ノ瀬さんは怪訝そうな顔をした。


「女なんて嫌いなんだよ。」


あぁ、でもモテすぎてずっと付きまとわれるのも辛いよね。


他の女の子は近づきたいとか言うけど、わたしは真逆だもん。


出来れば離れたい。この移動も別々で行きたい。


「あの、一ノ瀬さん。別々で移動しませんか?」
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