惚れたら負け─お前のこと好きになった─
「っ、、じゃあ、…何か代わりに私にできることはありますか…??」


そう尋ねると、先輩は少し悩むような仕草を見せてから、じゃあ…と、口を開いた。


「日曜日、俺と出かけない?」


「え、?そんなことでいいんですか?」


私と出かけても何の得もないのに…。


「観たい映画があって、早乙女さんと2人きりで観にいきたい。」


真剣な瞳に捕らえられて、私は流れるように頷いた。


「私で良ければ…。」


そう言うと、先輩はニコッと笑って、当たり前のように残っている本に手をかけた。



──そして、資料室の整理が終わって、2人で
資料室を後にした。


きっと、他のみんなは仕事が終わって帰っているだろうと思って、先輩と2人で下駄箱へ向かう。
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