惚れたら負け─お前のこと好きになった─
「初めまして。一ノ瀬 煌空 と申します。」


えっ、何で挨拶なんて……


「初めましてっ!!あなたが一ノ瀬くん?」


絶対怒られる、そう覚悟したのに、何故か嬉しそうな声を上げたお母さん。


「先生方から聞いてたの!あなたが叶愛のこと助けてくれたんでしょう?本当にありがとう。」


えぇ、そんな所まで話がまわって…??


「いえ、ちゃんと事が起こる前に助けれなかったこと、本当に申し訳ありませんでした。」


一ノ瀬くんは礼儀正しく言葉を返して……完全に、私だけ取り残されてる。


「まぁ、本当にいい人ね。今時間ある?ご飯でも食べていかない?」


んん?お母さん、本当にお母さんどうしちゃったの……??
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