これを溺愛だとは認めない!
「たま……。お前、素直だな__」


それは、今まで風先輩の事を信頼出来なくて。


そう考えた瞬間、無条件で人を信じられない自分が嫌になる。


「たまは、何飲む?」

「烏龍茶かな?」


自動販売機の番が回ってきたら、烏龍茶を購入した風先輩。


「これ、飲めよ」


どうやら私の為に買ってくれたらしい。


「ありがとう……」

「これくらい、お礼なんて要らないよ!」

「そ、そんな訳にいきません!!」


ムキになった私の顔を見て笑う、風先輩。


なんて、優しい顔をするのだろう__




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