これを溺愛だとは認めない!
公園から家に帰ると、咲とゆっくり話をする為に自分の部屋に移動する。


だだっ広い空間に、最低限の家具が置かれたシンプルな部屋。


「風の部屋って何も無いね……」

「悪いか?」


部屋の中心に置かれたベッドに腰を下ろすと、たまとお揃いのスマホカバーを見て顔をニヤつかせる。


思い出すのは、上目遣いスマホカバーをお揃いにしたいとオネダリして来たたまの姿。


「咲!」

「なに?」

「俺、こんなに愛されたのは初めて!!」

「誰に、愛されたの?」

「た・ま!!」

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