妖怪の妻になりました
「ふぅん、そういうこと。ねえ、あの青いヤツ、どこ行ったか知らない」
今度は狐の方が首を傾げてそう言った。慌てて先程までの記憶を辿る。
青行燈さん。行き先や居場所まではわからないけれど、こう言っていたはず。
「たしか、烏天狗さんに会いにゆく、と」
……記憶を手繰り寄せてそこまで言ったところで気付く。緑の装束の彼、どう見てもその烏天狗では?山伏のような衣装だし。目立つ翼もあるし。
私の予想は当たったようで、への字口の彼はその目を大きく見開く。
「えー、じゃあ完全にすれ違ったな。今頃僕の家の前で立ち往生してるかも」
今度は狐の方が首を傾げてそう言った。慌てて先程までの記憶を辿る。
青行燈さん。行き先や居場所まではわからないけれど、こう言っていたはず。
「たしか、烏天狗さんに会いにゆく、と」
……記憶を手繰り寄せてそこまで言ったところで気付く。緑の装束の彼、どう見てもその烏天狗では?山伏のような衣装だし。目立つ翼もあるし。
私の予想は当たったようで、への字口の彼はその目を大きく見開く。
「えー、じゃあ完全にすれ違ったな。今頃僕の家の前で立ち往生してるかも」